通所介護における口腔機能向上加算の基準を知ろう!
口腔機能向上加算を詳しく知りたい方のために以下について解説します。
- 通所介護における口腔機能向上の重要性
- 口腔機能向上加算とは?
- デイサービスでの口腔機能向上加算の記録方法
口腔機能向上加算を理解しましょう。
通所介護における口腔機能向上の重要性

通所介護において、口腔機能の向上は利用者のQOL(生活の質)向上に直結する重要な要素です。口腔機能は、単に「食べる」「話す」といった行為だけでなく、全身の健康にも深く関わっています。口腔機能が低下すると、以下の問題が生じやすくなります。
- 低栄養:咀嚼・嚥下困難による摂取量の減少
- 感染症リスクの増加:口腔内細菌の増加
- コミュニケーション障害:発音への影響
- 誤嚥性肺炎:食物が気管に入ることによる肺炎
- 自尊心の低下:人前で話すことへの抵抗
これらの問題は、要介護状態の悪化や生活の質の低下につながる可能性があります。特に高齢者においては、口腔機能の低下は全身の衰弱を招きやすく、自立した生活を送るうえで大きな支障となる可能性があるでしょう。
反対に、口腔機能が維持・向上することで、利用者は食事を美味しく食べられ、会話も円滑になります。また、口腔ケアによって清潔な口腔環境を保つことは、感染症予防にもつながります。結果として、利用者のQOL向上、そして健康寿命の延伸にも貢献するといえるでしょう。
口腔機能向上加算とは?

加算の概要と目的
口腔機能向上加算とは、通所介護事業所等において、口腔機能の低下や低下のおそれのある利用者に対し、要介護状態の重度化防止や要支援状態からの改善を、目的としたサービスを提供した場合に算定できる加算です。
この加算は、利用者の状態に応じて2種類(1と2)があり、どちらの加算も算定基準を満たした事業所のみが算定できます。具体的には、言語聴覚士・歯科衛生士・看護職員のいずれか1名以上の配置、利用者ごとの口腔機能改善管理指導計画の作成、計画に基づいたサービス提供と記録、定期的な評価の実施が必要です。
口腔機能向上サービスの対象となる利用者は、認定調査票や基本チェックリストの該当項目、あるいは医師やケアマネジャーからの情報提供などから判断されます。ただし、既に他の事業所で口腔機能向上加算を算定している場合や、利用者本人から同意を得られない場合は算定できません。
2種類の加算(1と2)の違い
口腔機能向上加算には、1と2の2種類があります。どちらも口腔機能の低下した、もしくはそのおそれのある利用者に対して、口腔機能向上サービスを提供した場合に算定できる加算です。
2つの加算の大きな違いは、LIFE(科学的介護情報システム)への情報提供の有無と、それに伴うフィードバックの活用です。加算1は、LIFEへの情報提供やフィードバックの活用が不要なため、LIFEを導入していない事業所でも算定できます。
一方、加算2はLIFEを活用することが必須です。利用者の口腔機能に関する情報をLIFEに提供し、フィードバックを活用することで、より効果的な口腔機能向上サービスの提供を目指します。加算2の方の単位数が10単位/回高いのは、LIFEの活用によるデータ収集・分析の手間を反映しているためです。
どちらの加算を算定するかは、事業所の状況や利用者の状態に応じて選択できます。LIFEの導入状況や、データに基づいたサービス提供体制の構築状況などを考慮し、適切な加算を選択しましょう。
デイサービスでの口腔機能向上加算の記録方法
口腔機能向上加算を算定するには、サービス提供内容を記録する必要があります。具体的には、以下の内容を記録します。
- 利用者の口腔機能の状態:摂食・嚥下機能、口腔清掃、口腔粘膜の状態など
- 提供したサービスの内容:口腔体操、口腔ケア、食事介助など
- サービス提供後の利用者の状態の変化:摂食・嚥下機能の改善、口腔清掃状況の改善など
これらの記録は、口腔機能向上加算の算定基準の一つである「定期的な評価の実施」にも役立ちます。記録を残すことで、利用者一人ひとりに合わせた効果的なサービス提供を行え、口腔機能の向上につなげられます。また、これらの記録はケアマネジャーとの情報共有にも役立ちます。
デイサービスにおける口腔機能向上の成果確認
口腔機能向上サービスの提供後、その成果を確認することは、サービスの質の向上と利用者の状態把握のために非常に重要です。成果の確認では、口腔機能改善管理指導計画に基づき、設定した目標の達成度を評価します。
例えば、目標として「固いものが食べられるようになる」を設定した場合、サービス提供後に固いものが食べられるようになったか、その程度の確認、目標の達成度だけでなく、口腔機能の変化についても確認します。確認方法は以下です。
- 利用者本人への聞き取り:咀嚼や嚥下の状態、口腔内の感覚などについて聞き取ります。
- 家族からの情報収集:咀嚼や嚥下の状態、口腔内の感覚などについて聞き取ります。
- スタッフによる観察:摂食時の様子、口腔内の状態、口腔ケアの実施状況などを観察します。
- 記録の確認:口腔機能向上サービス提供時の記録を確認し、変化を把握します。
- 評価スケールの活用:口腔機能の状態を客観的に評価するために、適切な評価スケールを使用します。
これらの方法を組み合わせて、多角的に成果を確認することが大切です。確認結果に基づいて、口腔機能改善管理指導計画を見直し、サービス内容を改善していくことで、より効果的な口腔機能向上サービスの提供が可能になります。
口腔機能向上加算算定業務の効率化ツール
口腔機能向上加算を算定するための記録や計画作成は煩雑になりがちです。業務を効率化し、本来のケアに集中するためにも、ツールを導入して負担を軽減することは重要です。口腔機能向上加算算定をサポートするシステムには、例えば以下の機能があります。
機能 | メリット |
---|---|
記録・計画書作成のテンプレート | 記録や計画作成の手間を省き、統一性を保てます。 |
アセスメント機能 | 利用者の状態を的確に把握し、適切な計画を立てられます。 |
進捗管理機能 | 計画の進捗状況を可視化し、評価をスムーズに行えます。 |
帳票出力機能 | 必要な帳票を簡単に作成できます。 |
これらの機能を活用することで、担当者の負担を軽減し、ケアの質の向上につなげることが期待できます。また、システムによってはLIFEとの連携機能を備えているものもあり、情報共有の効率化にも貢献します。口腔機能向上加算の算定を目指している事業所は、積極的にこれらのツールを検討してみましょう。
通所介護の口腔機能向上加算の業務効率化はリハクムにご相談ください!
口腔機能向上加算を算定するための要件は複数あり、これらの要件を満たすための記録や計画書作成などの業務は煩雑になりがちです。業務効率化のためには、記録や計画書作成、評価をスムーズに行えるシステムの導入が重要になります。
リハクムは、口腔機能向上加算の算定に必要な業務を効率化できるツールです。リハクムの特徴は以下です。
- 簡単な操作:介護記録と各計画書、評価が連携しており、作成が容易です。
- 分かりやすいインターフェース:計画書・評価の各項目に候補が表示されるため、不慣れなスタッフでも容易に作成できます。
- 幅広い対応力:口腔機能向上加算だけでなく、科学的介護推進加算(LIFE加算)にも対応しています。
- 多様な機能:利用者の基本情報管理、計画書作成・評価、LIFE関連加算の算定、日々の通所記録など、様々な機能が備わっています
また、リハクムを導入することで、以下のメリットがあります。
- 事務作業の大幅な削減
- 計画書作成時間の短縮
- 未経験者や専門職不足の解消
- LIFE用データの作成の簡素化
- 複数事業所における情報共有の効率化
口腔機能向上加算の算定業務でお困りの事業所様は、ぜひ一度リハクムにご相談ください。
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